フリーランサーの確定申告の中の収入金額とは、商品の引渡しや納品の時期で計上するため、入金になった金額だけとは限らないことはすでに述べたとおりです。

でも、世の中見回すと次のようなことがよくあります。
「100万円請求したのに10万円源泉されて90万円振り込まれてきたよ」
とか
「50万円請求したのに実際に振り込まれてきたのは45万円だった」
とかいう話です。

これは、先方が「ケチ」だったのでしょうか。
いやいやそんなことはありません。
このパートではその部分をみていきます。

フリーランサーの確定申告の中の収入金額とは、正しくは総収入金額となります。
フリーランサーの場合、収入金額と総収入金額とは大きくふたつの面で相違することとなります。
ひとつめはすでに述べたとおり「収入金額とは、商品の引渡しや納品の時期で計上するため、入金になった金額だけとは限らない」ことですが、もうひとつは、上記のケースのように「税金が源泉されていてもそれをなかったものと考える」ということです
したがって、
「100万円請求したのに10万円源泉されて90万円振り込まれてきたよ」というような場合には、売上は90万円ではなく100万円になりますし、
「50万円請求したのに実際に振り込まれてきたのは45万円だった」というような場合でも、売上は45万円ではなく50万円になります。

会計上の処理は下記のとおり

このような処理をしなければいけない取引を源泉徴収対象取引といいます。

＞＞　次ページでは、 仮払源泉税の仕訳処理について解説　＞＞